眠りのお話|市田商店の睡眠改善インストラクターがお届けする睡眠コラム

クセではなく病気?!歯ぎしりの原因と改善方法

睡眠中に上下の歯をギリギリと擦り合わせたり、グッと食いしばったりする「歯ぎしり」。

本人は眠っているため自分が歯ぎしりをしていることを自覚せず、友人や家族に指摘されて初めて気付くケースも多く見られます。

歯ぎしりを続けていると、歯が大きく削れたり、アゴを傷めたり、また家族の睡眠を妨げてしまったりと様々な問題を引き起こします。

歯ぎしりがもたらす様々な悪影響や原因、改善方法をご紹介します。

歯ぎしりは病気なの?

歯ぎしりは寝ている間のちょっとしたクセのように考えられがちですが、歯ぎしりは単なるクセでは片付けられないれっきとした病気のひとつです。

口腔異常習癖の一種である歯ぎしりは「睡眠時ブラキシズム」と呼ばれ、その症状は上下の歯をギリギリと擦り合せる「グラインディング」と、強い力で歯を噛みしめる「クレンチング」に大きく分けられます。

睡眠時ブラキシズムは国際睡眠関連疾患分類では睡眠関連運動異常症に分類されており、「過度の覚醒活動に関連する睡眠中の歯のグラインディングまたはクレンチングを特徴とする口腔異常機能」と定義されています。

歯ぎしりによる悪影響

ノンレム睡眠時に起こりやすいと言われている歯ぎしりは、長く続けていると様々な問題を引き起こしてしまいます。

強い力で上下の歯を擦り合せたり噛みしめたりするため、歯が削られてしまうだけでなく、時には歯が欠けたり折れたりする場合があります。

また虫歯の治療をしている場合は詰め物や被せ物が外れてしまったり、奥歯を噛みしめることによってアゴを傷めたり顎関節症を引き起こしたりするケースも見られます。

また歯ぎしりをしている本人だけでなく、騒音で一緒に寝ている家族の睡眠を妨げ、家族の睡眠の質を悪くしてしまう恐れもあります。

歯ぎしりの原因は?

歯ぎしりの原因

なぜ歯ぎしりが起こるのか、その根本的な原因はまだ科学的に解明されていません。

歯ぎしりの原因は様々なことが考えられていますが、最も有力だとされているのが「ストレス」で、ストレスを上手に発散できていない場合は就寝中に歯ぎしりをしてしまう人が多いと言われています。

また「歯並びの悪さ」や「歯の噛み合せの悪さ」も、口の中のバランスが崩れてしまうことから歯ぎしりの原因のひとつだと考えられています。

生活習慣や他の病気が原因だという説もあり、喫煙や飲酒をする人や逆流性食道炎の患者は歯ぎしりをしやすいと考えられてる他、最新の遺伝子解析研究によると特定の遺伝子の型を持つ人は歯ぎしりをしやすいということも分かっています。

歯ぎしりの改善方法

歯ぎしりにお悩みの場合は、まずは上手にストレスを発散し、ストレスを溜めすぎない生活を心がけてみてはいかがでしょう。

お酒やたばこを嗜む方は、ストレスを感じない程度に量を減らすことで歯ぎしりが改善されるかもしれません。

また歯ぎしりは口腔内のバランスの悪さや疲労、体調不良によって起きる場合もありますので、睡眠時に口の中にセットするマウスピースなどを必要に応じて取り入れたり、質の良い睡眠を十分にとって体をしっかり休めることも大切です。

歯ぎしりはご本人だけでなくご家族にも様々な悪影響を及ぼしてしまいますので、歯ぎしりがなかなか改善されない場合は、歯医者さんや口腔外科、また心療内科などで相談されることをおすすめします。

睡眠改善インストラクター 市田商店 店長 斎藤拓也

日本睡眠改善協議会公認
睡眠改善インストラクター
市田商店店長 斎藤拓也

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