眠りのお話|市田商店の睡眠改善インストラクターがお届けする睡眠コラム

間違った「睡眠のゴールデンタイム」

よく「夜10時~深夜2時は成長ホルモンが多く分泌される睡眠のゴールデンタイム」という話を耳にしますが、残念ながらこの情報は正しくありません。

これは「美容に働きかける成長ホルモンは夜10時から深夜2時の間に最も多く分泌されるため、この時間に眠るのが美容に良い」という考え方なのですが、成長ホルモンは夜10時から深夜2時の間に眠ることで多く分泌されるわけではありません。

私たちが健康で暮らすために欠かせないホルモンで、女性にとって見逃せない美容にも大きく関係する「成長ホルモン」は、いったいいつ分泌されているのでしょうか?

時間ではなく眠りの深さに依存する成長ホルモン

成長ホルモンは、起きている間に壊れた細胞の修復や疲労の回復など、私たちが健康的で美しく暮らすための大切な役割を数多く担っています。

以前は成長ホルモンの分泌による肌の新陳代謝がもっとも活発に行われる時間は夜10時〜深夜2時だと考えられていましたが、現在では成長ホルモンの分泌は「○時から○時の間」といった時間に依存するものではなく睡眠の状態(眠りの深さ)に依存することが分かっています。

成長ホルモンは、○時~○時の間に眠っていれば多く分泌されるというものではないのです。

成長ホルモンが多く分泌されるのは眠りについてから最初の約3時間で、特に眠りについてから最初の約90分間に迎える徐波睡眠(最も深い睡眠状態)の時に分泌量は最も多くなります。

つまり、より多くの成長ホルモンを分泌させるためには、眠りについてから最初の約3時間にどれだけぐっすりと深く眠れるかがポイントになります。

「睡眠は最初の3時間が大切」だと言われるのはこのためです。

最初の3時間をぐっすり眠る秘訣

成長ホルモンは眠りについて最初の約3時間に多く分泌されますが、何時に寝ても同じだけの成長ホルモンが一晩に分泌されるわけではありません。

成長ホルモンの分泌量は睡眠の良し悪しによっても大きく左右されるため、たとえ十分な睡眠時間をとっていたとしても、深い眠りの状態が短いと成長ホルモンの分泌量も少なくなってしまいます。

私たちの睡眠には深い眠りにつきやすい時間帯とそうでない時間帯が存在するため、より効率よく成長ホルモンを分泌させるためには「深い眠りにつきやすい時間帯に眠る」ことが大切です。

そのためには遅くとも深夜0時には床に就くのが良いでしょう。

個人差もありますが、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量が減少し始めて深部体温が上昇し始める深夜3時頃~5時頃を境に、それ以降の時間は深い眠りにつきにくくなります。

そのため、深夜0時~3時の間に「最初の3時間」を迎えられるように深夜0時には床に就くことでぐっすりと深い眠りにつきやすくなります。

このことから深夜0時~3時は「睡眠のコアタイム」とも言われています。

深い眠りをサポートする心地よいアロマの香り

ぐっすり深い眠りにつくための大切なポイントはたくさんありますが、お休みの前に心と体をリラックスさせることは特に大切なポイントのひとつです。

お休みの前に心と体がリラックスできていないと、なかなか寝付けなかったり、ぐっすり深く眠れなかったりと睡眠を阻害する原因となってしまいます。

なかなか寝付けない、ぐっすり深く眠れない…、そんな方は暮らしの中にアロマの香りを取り入れてみてはいかがですか?

香りには心と体に大きな作用をもたらす働きがあり、心地よい香りは自律神経の働きを整えて質の良い睡眠を得るために大切な心と体のリラックスを促してくれます。

定番アロマの「ラベンダー」や日本人に馴染み深い「ひのき」の香りは睡眠に良い香りとして知られていますが、睡眠に最も効果が期待できるのは「ご自身が心地よいと感じる香り、ご自身がお好きな香り」です。

香りの作用や成分に関わらず、心地よい香りは自律神経の働きを整えて心と体のリラックスを促し、快適な睡眠をサポートしてくれます。

合成香料は一切使用せず、植物から抽出したエッセンシャルオイルとオーガニック発酵アルコールでできた100%植物由来のピローミスト「ぴろま 枕用フレグランス」は、心地よいアロマの香りで心と体のリラックスを促して快適な睡眠をサポートします。

睡眠改善インストラクター 市田商店 店長 斎藤拓也

日本睡眠改善協議会公認
睡眠改善インストラクター
市田商店店長 斎藤拓也

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